ほぼ一週間ぶりのブログです。
この一週間はひたすら農夫していました。
そして、いきなりの米山登山です。
ドキュメント風・登山記の前に、米山のある柿崎区総合事務所のホームページでまず米山の学習からです。
(*「 」はホームページからの引用です)
「標高993メートル、頂上までは約1時間のコースと約2時間のコースあり。老若男女年齢を問わず家族連れで気軽に登れる山」とありますが・・・。
米山に登るという計画は実は昨年からあったもので、4月の米山山麓ロードレース終了後にお伺いしたKさん宅の前から「優雅な山容から「越後富士」と呼ばれる霊峰米山」がほぼ真正面に見え、“一度米山に登ってみたいと思っているんです”“じゃ、今度…”というそのときの会話がようやく一年後に実現したというわけです。
Kさんは旧柿崎町の職員時代に仕事の関係で何度も登られたことがあるということで、本当に心強いパートナーというかリーダーでした。
《8:45 登り始め》
米山には何ヶ所かの登山口があるが、今回は下牧登山口から登ることにし、旧下牧小学校(偶然にもここはKさんの母校だが、現在は廃校になっている)グランドに車をとめ、登山者名簿に記載してからいよいよ登り始める
最初は杉林の中の道をゆっくりと進むが、しばらくするとそこだけ削り取られたような狭く、そして岩が浮き出ている道に変わっていく。
道々、Kさんから「米山とはその名が示すように、泰澄大師の弟子・沙弥が海を渡る強欲な船主から米俵を五輪山(今の米山)に向けて飛ばしたという伝説」のほか、米山にまつわる話をいろいろ聞く。
「米山薬師は田畑の豊作や雨乞い、人間・動物の守護、海上の安全に霊験あらたかと伝えられ、県内はもとより全国からも広く信仰を集め」、きっと多くの人がこの険しい道を歩いてきたんだと思う。
道を覆うばかりの木々は杉から広葉樹に変わり、ブナの巨木も目に付くようになる。
《9:30 駒ヶ岳(こまのこや)》
かつては馬(駒)でここまで来ていたことからこの名前がついているとのことだが、今は休憩小屋が建っているだけ…と思ってまた登り始めたところに33の石仏群。
33といえば33観音札所と同じ数字で、「お釈迦さまが説法した多くの経典の中のひとつである観音経には、一心に観世音菩薩を信仰すると、外から襲いかかってくる災難から観世音は威神力をもって直ちに救ってくれると説き、その救済の具体的方法として観世音が33身に化身することが説かれている」と、越後巡礼33観音札所の案内本にある。
この石仏群のいわれは不明だが、かつての人々はこの米山に神と菩薩の両方を見ていたのだろうか。
《9:50 すれ違う人々》
登り始めて約1時間。
ここまですれ違った人(=下山者)は2人でいずれも女性。
熊でもイノシシでも出てきそうなこの山道をひとりで歩くなんて…と思っているところに今度は女性の親子連れ。
女の子は小学2年生とのことで、「老若男女年齢を問わず家族連れで気軽に」とあるとおりだが、実は今回の登山に妻が同行するかしないかを前日まで(妻本人が体力面から)“悩んで”いて、来なくて正解だと思っていたところに顔を真っ赤にして下りてくるこの少女を見て、ちょっと複雑な気持ちになった
《10:05 山頂まで千米》
最近のランニング大会では走行距離や残り距離の表示がかなり丁寧にしてあり、そのときどきの調子によってその表示を見る気持ちに変化もあるが、“あと千米”の標識(それにしてもこの表記だけでも米山登山の歴史の長さが偲ばれる)は乳酸を少し減らしてくれた。
その後も岩のゴツゴツした道を登るがなかなか山頂が見えてこない。
すっぽり米山のふところに抱かれた感じだ。
《10:40 山頂!》
ほぼ2時間で登頂!
農園仕事や自転車、ランのときとはまた違った、体の芯から流れ出る汗をふきながらの2時間弱だったが、日頃の鍛錬のおかげか足腰に痛みや疲れもなく、そしてなんといっても木々の緑のトンネルの中(これこそ森林浴!)を登りきることができ大変嬉しかった。
あいにくの霞で視界はあまりよくないが、四方の山々や町並みなど見下ろすとやはり登頂気分がわいてくる。
山頂には思っていた以上に多くの登山者の姿が見える。
だれもが上気した晴々しい顔をしている。
《12:10 下山開始》
山小屋でゆっくりお昼を食べて、次回の登山を夢見つつ下山開始。
千米標識のところから登ってきた登山口と違う水野登山口へ降りることにする。
このコースは距離は短いが急傾斜が2ヶ所ほどあるとのKさんの説明が終わらないうちに、ますは急傾斜の下り。
トントントンと弾むように降りるが、やっぱり苦しくても“登山は山を登る”に限ると妙に実感する。
《12:45 緑豊かなブナ林》
ブナ林の中の道を歩く。
木漏れ日が体にやさしく降り注ぐ。
《12:55 水野登山口入り口着》
登山道はここで終わりになり、ここから林道を歩いて下牧登山口に向かう。
この林道は米山山麓を縦貫するようなプランだったようだが、環境保全の名目で途中でストップされているとのこと。
そのおかげか…なんと4匹のイノシシ親子(?)が足早に林道を横切るのを見かける。
そういえば山頂の山小屋にはカモシカとの遭遇写真もあった。
《13:50 旧下牧小学校着》
険しい山道に劣らず、砂利道が多かったこの林道歩きもかなりきつかったが、ようやく全日程終了。
次回は秋!