カテゴリ:読書( 5 )

川端康成と太宰治

朝からの雪の降りようがちょっと心配でしたが、昨日、新潟市内で開催されている新春三大美術展を観に行ってきました

その“三大”とは…
・日本の美を愛した巨匠たち~近代日本画名品展~
・百花繚乱展~ルノワールから梅原龍三郎まで~
・川端康成・東山魁夷コレクション展~美しい日本四季の情景~   です
ただ、昨夜はサックスの合同自主練習日でもあり、時間の関係でそのうちの“二大”だけ観てきました

まずは新潟市美術館での「川端康成・東山魁夷コレクション展~美しい日本四季の情景~」です
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この二人についての個々の説明は不要でしょうが、「なぜこの二人が?」についてはこう説明してあります
「二人は、美に対しての価値観を語り合う親密な関係にありました。川端は、執筆活動の傍ら美術品の蒐集に力を入れ、同時代の画家の中では東山を高く評価しました。一方、東山も川端コレクションの美の世界に感動を覚え、自分でも古今東西の美術品を蒐集し鑑賞していました」
で、そもそもの二人の出会いは「昭和30年に東山が川端の小説の装丁を手がけたことが縁」だったそうで、川端が56歳、東山が47歳のときです
「爾後、日本の美を軸とした深い親交が始まった」とあります
そして、「川端コレクションは多種多様な美術品によって構成されて」おり、「川端に触発されて蒐集を始めた東山のコレクションも川端に匹敵する質と量を兼ね備えて」いるとのこと

二人の蒐集した“質と量を兼ね備えている多種多様な美術品”を鑑賞するだけでも得難い機会であったと感じましたが、こうした美術品のほかに作家川端康成としての顔をうかがわせる資料として何人かの作家との書簡が展示されていました

菊池寛、横光利一、林芙美子、岡本かの子、三島由紀夫、瀬戸内寂聴と続き、最後が…太宰治

しかも、太宰からの書簡がかの(!)「芥川賞懇望の長い手紙」です
図録には「今回の展示の目玉とも言える」とまで言い切っています
この川端に書き送ったという手紙については当時の芥川賞に関する状況や経緯があったことも含め、その存在については知っていましたが、それがいきなり目の前に広がっています
そーなんです
それは手紙なんていうナマヤサシイものではなく、“広がっている”と表現しなければならないほどの“懇望”が巻物に綿々と書きつづられています
太宰の切々たる、というのとは違う“狂おしい”ほどの思いが伝わってきます
まるで一冊の掌編を読むような気持ちで最後まで一気に読みました

このコレクション展は2月12日まで開催されています
もう一度行ってみようかな~と思っています
太宰ファンのみなさんもどうぞ!!
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by mm-nadachi | 2012-01-12 18:10 | 読書 | Comments(0)

どくとる死す

今日の最高気温は12℃です
前日から7℃、4日前の22日に比べればなんと15℃も低くなっています

なので、午後の会議の会場にはストーブが用意されていましたし、この部屋にもガマンしきれずに夜には入れてしまいました

ならば布団にくるまって早くねればいいのにね…と思いながらもこんな“駄ログ”を綴っています
なので今日は短く…

これはわが家の本棚(の一部)です
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乱雑にいろいろ並んでいますが、この中にある作家の本がバラバラですが3冊あります
その作家が亡くなったということを今夜のサックス合同自主練習のときに教えてもらいました

独特のユーモアにあふれたエッセイを書きながらも芥川賞を受賞するなどの純文学作家としての二つの姿がちょうど“青春記(期)”の私にはどこか魅かれるものがありました

作家の名は北杜夫
享年84歳でした
ご冥福をお祈りします
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by mm-nadachi | 2011-10-27 00:08 | 読書 | Comments(4)

“雨読の友”は藤沢周平…でがんす

昨日の“状況説明”のように今週はブドウ園のアルバイトが休みで思いっきり農夫しようかと思っていたのに、なかなかうまくいかないもんで、今日も雨!

先日も久しぶりに会った高校の同級生から「晴耕雨読はどうだね?」と聞かれ、「うーん、イザとなるとなかなかね~」となんだかはぐらかしたような返事をしておいたのですが、「ま、たまにはいっか」と久々に本棚から藤沢周平の文庫を何冊かひっぱり出して…

なぜ藤沢周平なのかなんですが、かなり前に少しまとめて読んだことはあったんですが、最近WOWOWで「たそがれ清兵衛」ほか2本の映画を観ることがあって、本ではほとんど記憶になかった「…でがんす」という言葉がいたく気に入って…

そんなこともあって先週末の山形旅行では最後の訪問地として藤沢周平の出身地鶴岡市に今年の4月末に開館した藤沢周平記念館に行ってきました
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その日はあいにくの雨のせいだったのでしょうか、鶴岡公園内の自然と調和して(藤沢周平の作品から感じとられるように)静かな佇まいの中にある記念館には思いのほか多くの来館者がきていました

「藤沢文学と鶴岡・庄内」や「藤沢文学のすべて」、「作家・藤沢周平の軌跡」の常設展示に加え、開館記念特別企画展として「『蝉しぐれ』の世界」をやっていました
これまでも何度かこうした作家の記念館を訪れたこともありましたが、こんなに心静かにゆったりした時間を過ごしたことはありませんでした

そんなことがあって“雨読の友”として久々に読んでみようと思ったわけですが、ふと思い出して先日観たばかりの「隠し剣鬼ノ爪」の原作を探したのですがどうしても見当たりません
そこで“雨読”に少し飽いた午後に、これも久々の体育館ランで汗を流してきた帰りに本屋さんに寄ってみたら…

そこにいたのは高校の同級生の(ブログ名では)umeさんでした
なにを隠そう、私に藤沢周平の面白さを教えてくれたのは彼ですし、先日会ったときに彼の手にあったのも藤沢周平の「一茶」です

彼とは行ってきたばかりの藤沢周平記念館のことなど、少し立ち話をしてから私は「鬼ノ爪」が載っている「隠し剣孤影抄」(と「CYCLE SPORTS 2010/10」)を買って帰ってきたのですが、彼との会話中にあることを思い出してしまいました

それは藤沢周平記念館で絶対に聞いてこようと思っていた…
「『…でがんす』は今も鶴岡(またはその周辺)では使われているのでしょうか?」

どなたか彼の地に知り合いがいたら聞いて教えてください
よろしくお願いします

明日も雨予報です
ならば明日も藤沢周平の本か?
はたまた映画か?
それは明日の気分次第で…
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by mm-nadachi | 2010-09-22 22:51 | 読書 | Comments(2)

サックスは吹くもの…ランは走るもの…そして、本は読むもの!

『サックスと読書とランを楽しみながらの農夫暮らしの日記』のはずが、“読書”はこれまでたったの1回だけで、それももうほぼ一年前です

ということで今日は少しだけ…
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今年の初読書は五木寛之著「親鸞」でした

これは年末に書店で偶然見かけて購入し、正月休みに読了したのですが、「全国27新聞に連載、二千四百万人読者が熱狂した長編、ついに刊行!」と“帯”にあるように、新潟日報に連載されていたのですが、私はこの連載というスタイルが性にあっていないようで、「いつか単行本になったときにでも…」と思っていたものです

これも帯からの引用ですが、「時代の激流に挑む青年の魂の彷徨」の物語で、流罪となって向かう越後を目前としたところで終わっています

『恵信の指さす西の空に、信じられないほど巨大な夕日が音もなく沈んでいこうとしていた。
 はるかな水平線が、燃えるように輝き、空と海が一体となった。海がゆっくりと太陽をのみこんでいく。』

親鸞の越後流罪から約800年後の越後で暮らし、夏になればきっと親鸞と同じ光景を見ているものとして越後での親鸞の生き様を著す続編を期待するものです

そして、今は図書館から借りてきた「川上善兵衛伝」(木島章著)を読み始めたところです
これは言わずもがなでしょうが、ブドウ園でのアルバイトをしながらもその創始者についてまったくといっていいほど無知であり、これもいつかはと思っていたからです

まだ善兵衛が葡萄栽培を始めようとしている若き日の時代までしか読んでいないんですが、なんと小学校は途中から(当時の西頸城郡名立村)杉野瀬小学校に転校し、そこを卒業しているんです
これは初めて知りました
読んでみるものですね

もう一冊併読しているのが「週1から始める元気な農業」(小田公美子著、朝日新書)です
農に関する本はどうしても農閑期に読むことが多くなってしまいますが、この内容はまたいつかです

それにしてもこの荒天はいつになったら静まるのでしょうか?
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by mm-nadachi | 2010-01-08 00:47 | 読書 | Comments(0)

同い年の太宰治と松本清張?!

夕方、市立図書館にだいぶ遅れてしまった本の返却に行ってきました。

そして、いつものようにまずは新刊図書の棚から見ていったのですが、「こんな本、誰が読むの?」って図書が相変らず“陳列”されていて、この棚を眺めるたびにきっといつかどのような選書基準なのか聞いてみたいと思ってしまいます。

そして、その横が特集コーナー的な棚なんですが、いわずもがなの“天地人”に並んで、いきなり「生誕100年 太宰治・松本清張」という文字が目に入ってきました。

「えっ!?」というのが正直な感想で、この二人に作家がまさか同い年とは・・・。

ということで、家に戻ってインターネットで「太宰治と松本清張」とそのまま検索したらなんと184,000件のヒット!

「生誕100年 太宰治VS.松本清張 架空対談 」
「 太宰治と松本清張 生誕100年 相次ぐ復刊...出版不況の救世主に 」と続き、
「太宰治と松本清張はどちらも1909年生まれなのに、へえ、太宰と清張が同い年ですか。おっしゃるように清張のほうが年下というイメージでした。」と私の印象を代弁しているようなブログも発見。

そういえば最近、松本清張の短編集が書店に並んでいるのをよく見かけていましたが、そういうことだったんですね。

これじゃ大宰ふうにいえば“患者図書室ボランティア失格”でしょうか?

そして、私が今日借りたのは五木寛之著「私訳 歎異抄」と今野敏著「白夜街道」の2冊で太宰治と松本清張ではなかったという、なんともしまらない結論でした。

最後に私が好きな太宰治の一文を紹介して…

「雨の降る日は天気が悪い」

明日も風が強いようです。

越後33観音札所巡拝は順延予定です。
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by mm-nadachi | 2009-02-21 00:09 | 読書 | Comments(2)