世界で一人だけのみんなに…

先週末からの3連休初日の20日(土)、北さくら工房のみんなと約束していた演奏会、名づけて《北さくら工房(ちょっと早い)サクラ・コンサート》をやってきました

これまでは主に高齢者施設等での演奏でしたが、ここで演奏してみんなと一緒に歌えたらいいなと思ったのは、北さくら工房ではお昼休みになるとオシャベリしたり、テレビを見たり、外に出てみたりとみんなそれぞれ自由な時間を過ごしているんですが、その中にいつもラジカセで音楽を聴きながら一緒に歌っているYさんがいました
いつもはほとんど話さないYさんがそのときは“ジングルベル”や“お正月”などを体でリズムを取りながら楽しげに歌う姿がとても印象深く、また、“テレビ組”はアニメ番組の主題歌にあわせて歌っていることもよくありました

そこでボランティアを辞める少し前に所長さんにこの思いをお伝えしたところ「ぜひにでも…」とご快諾いただき、こうして《サクラ・コンサート》が実現したわけです
コンサート名はもちろん北さくら工房の“さくら”ともうじきその季節を迎える桜を重ねてつけ、そのためオープニングも《さくら・さくら》にしました

とはいえ、今回も東京マラソンと同じように日程等が決まってからいつもパートナーをお願いするSさんと選曲し、それからようやくの練習開始です
曲目はみんながよく知っていて、歌いやすく、そして楽しいものにしようと考えたら、これまでの介護施設等で演奏したときと童謡以外はすべて“新曲”になってしまい、久々に家で毎日のように吹いていました

当日まではSさんが作ってくれたポスターを食堂や作業場に貼ってもらってあり、「ポスターを見て、利用者も非常に楽しみにし、毎日のように話題にしています」とのメールもいただいていたのですが、約3週間ぶりに玄関を入り、私の姿を見かけたとたんにみんなが「あ、Mさんだっ!」「元気だった?」と声かけながら寄ってきてくれたり、楽器を準備している部屋にも入ってきて、Sさんのフルートを見て「カッコいい!」と喜び、サックスの“ブオー”の音には「ワー!」と大ハシャギ
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それでなくても当日は最高気温が23℃という暑い日だったのですが、それ以上にみんなの熱くて強烈なパワーに負けてなるかと気がつけば汗びっしょりでした
でも、演奏にあわせて一緒に歌い、手拍子をしたり、マラカスを鳴らしたり、後のほうでは踊ったりで、あっという間の一時間でした
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「楽しんでもらえるかな?」という演奏前の不安もどこそこ、いつもとは違ったみんなの元気で明るい声や姿を見ることができ、私のほうこそ大変楽しい時間を過ごすことができました

それは職員のみなさんも同じ感想を持たれたようで
「利用者の皆さんは、とてもいい表情をし、普段なかなか声を出さない方も大きな声を上げるような様子が見られていましたので、本当に楽しく過ごしていたものと感じられました。」という大変嬉しいメールをいただきました
そして、それは「音楽の力」のすごさとも言っておられました
もちろん私みたいなヘボなサックス吹きにはそんな“力”はありませんが、でも同感です
これまでも演奏を聞いて涙を流されたオバーちゃんやオジーちゃんがいたり、この日のように体全体で喜びや楽しさを表現する彼らがいたり、言葉やシグサでもなく、そうした人の心の奥底に響くものが音楽にはきっとあるのでしょうね

最後に利用者のKさんからお礼の言葉がありました
いつも元気でにぎやかなKさんが少し緊張した顔つきをしていたので私のほうもドキドキしてしまいましたが、「今度来るときは“若者たち”と“贈る言葉”を聞きたいので覚えてきてください」というオーダーもいただきました

こうしてアタタカナ気持ちでコンサートを終えることができましたが、ひとつだけ残念なことがありました
それはいつも「ジングルベル」を歌っていたYさんが不在だったのです
実はアンコール用にYさんを驚かせようと「シングルベル」を練習してあったのです
でも、みんなでYさんの家のほうに向いて大きな声で歌ったのできっとYさんにも聞こえていたのかもしれません

今度はどんなかたちでみんなに会えるのかわかりませんが、またこの日のような笑顔で会えたらいいなと思っています
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by mm-nadachi | 2010-03-24 22:38 | ボランティア | Comments(0)


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