春を待ちわびる思い

 この土曜日も越後33観音札所の巡拝に南魚沼市と魚沼市を歩いてきました。
 それにしても、南魚沼市とか魚沼市とか言っても、なんだか実感がないですね。
 そういう私の町もそうですが、合併前の自治体名で言うと旧塩沢町と旧堀之内町の3札所でした。
 
 でも、その巡礼記は後日にして…。
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 写真は塩沢駅から徒歩10分くらいのところにある鈴木牧之記念館です。

 鈴木牧之は『江戸後期における越後魚沼の雪国の生活を活写した「北越雪譜」を著した人』で、もともとは塩沢で縮仲買商や質屋を営んでいた人で、「北越雪譜」は「雪の結晶のスケッチから雪国の風俗・暮らし・方言・産業・奇譚まで雪国の諸相が豊富な挿絵も交えて多角的かつ詳細に記されており、雪国百科事典ともいうべき資料的価値を持つ」書籍です。

 私も著者や書籍も(よくあるアンケートの答えではありませんが、)“名前だけは知っていました”し、その記念館が塩沢にあるのもトミオカ・ホワイト美術館に行ったときに知っていたはずだったのですが、恥ずかしながら塩沢駅に降り立つまですっかり忘れていました。

 ということで、2番目の札所への巡拝に向かうまでの寸時を惜しんで…。
 そうなんです。お昼にするか記念館にするかの究極の選択の末、お昼をアンパン2ヶで我慢して記念館に行ってきました。
 でも、やっぱり短い時間のせいもあり、なかなか全体像がわかりにくかったので、帰りに「北越雪譜」の現代語訳版の「北越雪譜物語」を買ってきました。

 その中に“農夫”の琴線に触れる一文がありましたので、それを紹介します。
 
 「越後の里の雪は3月ころになると、ようやく少しずつ消えていきます。(中略)
 やがて、4月の声を聞くと、田畑の雪もあちこちで消えて土が顔をのぞかせます。去年の秋の彼岸に播いておいた野菜の種が、雪の下から芽を出し始め…、(中略)。
 魚たちにものが言えるのなら、やれやれうれしいことよ、生き返ったよと言うに違いありません。」

 今から約170年前も今も春を待ちわびる気持ちは(人も、そして魚も?)変わりがないんだなとトミオカ・ホワイトの絵のような山並みを見ながら思いました。c0187298_061227.jpg


 それにしてもこれまで悪天候が嘘のような透きとおるような青空と雪の山並みのコントラストが素晴らしかったです。
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by mm-nadachi | 2009-02-10 00:00 | ふと思うこと | Comments(0)


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