Sじーちゃんの木像

昨年3月に仕事を辞めて最初のボランティアが社会福祉協議会が行っている“ふれあいランチサービス”でした。

これは「65歳以上のひとり暮らしや高齢者だけの世帯の方に栄養バランスのとれた昼食を提供し、あわせて安否確認を行う」もので、12月までは毎金曜日だけでしたが、先月からは水曜日も加えて、週2日の配達ボランティアを行っています。

多いときは10人近くの利用者がありましたが、最近は平均して5人前後です。
ただ、配達エリアが海岸部から山間地までの往復約24kmあるため、11時から12時までのおおよそ1時間くらいかかっています。

最初はなかなか利用者のみなさんに話かけられなかったのですが、それでも少しずつですが、「今日はいい天気ですね」とか「今日はどうですか?」くらいはお弁当を手渡しながらお話できるようになり、みなさんからもようやく顔を覚えていただけるようになりました。

その中にすこぶる元気な“Sじーちゃん”がいて、最初の配達の日には「な~んだ、これからはねーちゃんこないのか!」なんて憎まれ口を言っていたのですが、毎週顔を合わせているうちに(私のことは知らなかったようですが、)よく聞いてみると私の父や妻のことは知っているようで、また、Sさんの家の前には盆栽の棚があって、私の家にも父が残した盆栽があることから、少しずつそんな話をするようになり、夏には大きなキューリや(灘立農園では作っていない)モロッコ豆もいただくようになりました。

そのSさんの家に今年初めての配達に行ったとき、なんだか居間でごそごそやっているようなので、「なにしてるの?」って聞きながら上がってみると、なんと木彫の像の荒削り中!
「天地人」の影響ではないようですが、イメージは上杉謙信とのこと。

私の父は実は石工だったのですが、父が彫ったお地蔵さんの顔が父に似ているとよく言われていたことを思い出してそんなことを言ったら、「どーなるか、わからんわい」って、ぶっきらぼうに、でも嬉しそうな返事が返ってきました。

そんな言っていたのに、あれから半月経って一昨日配達に行ったとき、「大体こんなもんだな」というように、ほぼ完成した木像を大事そうに抱えて見せていただきました。
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私には父の職人肌のDNAは遺伝せず、もっぱら鑑賞するばかりですので、これからもSさんの作品を楽しみに、また“けしかけて”いこうと思っています。
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by mm-nadachi | 2009-02-01 21:04 | ボランティア | Comments(0)


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